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【第9回】
外国人にとっての難関、USMLE step2 CS(前編)

2011/04/19

     今回はUSMLE step2 Clinical Skills(CS)について書きたいと思います。CSは、受験者が11~12人の模擬患者さんを診察し、問診、身体所見、カルテ作成、コミュニケーション・スキル、英語力などを評価される実技試験です。日本国内では受験できず、米国の試験会場(アトランタ、シカゴ、ヒューストン、フィラデルフィア、ロサンゼルス)で受験しなければなりません。

     実は、私はCSの受験準備を始める前には、「米国の医学部生なら98%程度が合格する試験だから、大丈夫だろう」と、Step 1やUSMLE step 2 CKに比べ甘くみていました。しかし、実際にCSの試験準備を始めてみると、なかなか大変だと分かりました。

     外国人にとって、初回受験での合格率が一番低いのがCSです。2009年度のデータ(図)を見ると、外国人の初回受験者では30%が不合格になっていることが分かります。約3人に1人が不合格になってしまうわけなので、しっかりと準備をして試験に臨まなければなりません。ちなみに、USMLE step1の外国人の初回合格率は75%、USMLE step2 CKは85%です。

    著者プロフィール

    安川康介(米国ミネソタ大学病院内科レジデント)●やすかわ こうすけ氏。2007年慶應義塾大学卒業。日本赤十字社医療センターでの初期研修終了後、09年6月より現職。趣味は読書とドローイング(線画)。

    連載の紹介

    臨床留学への道
    「米国への臨床留学に興味があるが、何から始めればよいのか分からない」。そんな医学生たちに向けて、米国ミネソタ大学病院の内科レジデントである安川康介氏が、留学決定までのプロセスをたどりつつ、ノウハウを伝授します。

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