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患者置き去り――日本でも“Sickoの世界”が現実に

2007/11/15

 夕方のニュースをながめていると、「これはしばらく前にどこかで見たぞ」というdeja-vu(デジャビュ、既視感)を覚えました。そうです、これは先々月見たマイケル・ムーアの映画「Sicko」(シッコ)の一場面です。病院職員に車に乗せられて運ばれた患者が、施設のそばで放り出されます。入院料も支弁できない患者は置いておけませんという米国医療の陰を描くシーンでした。

著者プロフィール

竹中郁夫(もなみ法律事務所)●たけなか いくお氏。医師と弁護士双方の視点から、医療訴訟に取り組む。京大法学部、信州大医学部を卒業。1986年に診療所を開設後、97年に札幌市でもなみ法律事務所を開設。

連載の紹介

竹中郁夫の「時流を読む」
医療のリスクマネジメントを考えるには、医療制度などの変化に加え、その背景にある時代の流れを読むことも重要。医師であり弁護士の竹中氏が、医療問題に関する双方向的な意見交換の場としてブログをつづります。

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