日経メディカルのロゴ画像

高齢者の転倒を自動で検知して通報
フィリップスが緊急通報サービス、イオンと提携し展開

写真1 フィリップス緊急通報サービスのペンダント型通報機と通信機

 フィリップスエレクトロニクスジャパンの関連会社であるフィリップス・レスピロニクス合同会社(東京都港区)は、自宅で過ごす高齢者などが急変した場合に救援者を呼ぶことができる「フィリップス緊急通報サービス」を、12月から開始する。同社が手掛ける人工呼吸器事業の販売チャネルを活用するほか、流通大手のイオングループで、家事代行サービスを手掛けるカジタク(東京都中央区)とサービスの提供・販売で提携する。

 独居の高齢者が自宅で療養する場合、疾病やけがなどで急変した際に誰からも救援を受けられないといった不安があり、高齢者の社会的入院を生み出す一因となっている。このサービスはそうした不安感を取り除くのに役立つ。米国では既に約75万人が同社のサービスを利用しており、米国における高齢者向け通報サービス全体の中で50%以上のシェアを占めているという。

 利用者が使用するシステムは、ペンダント型通報機と、電話機に取り付ける通信機から成る(写真1)。通信機や通報機から、コールセンターに通報することができる。コールセンターは常時通報を受け付けており、通報があれば利用者の状態や既往歴などを確認し、「協力員」に救援を依頼する。

 協力員には、近所の住人や医療機関、介護サービス事業所、カジタクの事業所などの職員が想定されており、基本的にボランティアで登録してもらう。救援依頼を受けた協力員は利用者宅を訪問し、必要に応じて救急車の手配などを行う。

この記事を読んでいる人におすすめ