一般外来では、高血圧などの循環器疾患や慢性腎臓病(CKD)に罹患した高齢者が、関節や腰などの痛みを訴えることがよくある。そんな場合には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を処方することが多いはずだ。しかし米国腎臓学会(ASN)は、その処方を問題視する。
NSAIDsは腎血流減少や炎症生成などによる腎機能の低下を招き、高血圧の悪化、あるいは心血管イベントの発症リスクを高めることが判明しているためだ。こうしたリスク上昇は長期間投与した場合のみに見られると思われがちだが、30日以内といった短期間の投与でも同様とする報告が複数ある(Circulation.2011;123:2226-35.およびClin Pharmacol Ther.2009;85:190-7.など)。
日経メディカル2012年9月号「特集 その検査、ホントに必要?」
日経メディカル2012年9月号「特集 その検査、ホントに必要?」転載 Vol.6高血圧、心不全、CKDの患者にはNSAIDsの投与を避ける【循環器疾患(その2)】
2012/09/14
野村和博=日経メディカル新規に会員登録する
会員登録すると、記事全文がお読みいただけるようになるほか、ポイントプログラムにもご参加いただけます。
この連載のバックナンバー
2012/09/21
2012/09/20
2012/09/19
2012/09/18
2012/09/14