私の病院の総合内科初診には、それはもう様々な患者さんがやってきます。もちろん、皆さんどこか具合が悪いのですが。そして、経験豊富な医療者の皆さんにとっては理解しやすいかと思いますが、初診患者さんのうち5人に1人くらいは、医療の専門家から見たら「え?なんで来たの?」とツッコミを入れたくなる方です。
そのような患者さんたちへの対応は、やはり経験がものを言う場合が多いようです。若い医師から「大丈夫ですよ。どこも悪いところはありませんから安心してください」と言われ、より困惑してしまう患者さんは決して少なくはありません。
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著者プロフィール
尾藤誠司氏(東京医療センター臨床研修科医長)●びとうせいじ氏。1990年岐阜大卒。国立長崎中央病院、UCLAなどを経て、2008年より現職。「もはやヒポクラテスではいられない 21世紀 新医師宣言プロジェクト」の中心メンバー。
連載の紹介
尾藤誠司の「ヒポクラテスによろしく」
医師のあり方を神に誓った「ヒポクラテスの誓い」。紀元前から今でも大切な規範として受け継がれていますが、現代日本の医療者にはそぐわない部分も多々あります。尾藤氏が、医師と患者の新しい関係、次代の医師像などについて提言します。
この連載のバックナンバー
2022/08/18
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2021/05/17
2020/11/10