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100人の頭にひとつの良いアイデア

2008/05/12

 農山村で医療に従事していると、医療や福祉の問題ともに
 農林業の将来が気になってしかたない。

 戦後、農作物や林産品を単なる商品としてしか扱わない
 諸政策によって集落は崩れ、山林や水田の保水力の衰えとともに
限界自治体」ばかりとなって、国土は荒れる一方だ。

 食糧自給率は4割を切り、農林水産省は、WTO(世界貿易機構)に対して
 農産物輸出国の輸出禁止措置を規制するよう求めるそうだが、
 受け入れられる可能性はゼロに等しい。

 外電は「日本で飢餓が始まった」と報道している。

 先日、長野県農業大学校の吉田太郎教授の論文を読んだ。
 南米の極貧国グァテマラで1970年代初頭に「人間中心の開発」が
 誕生した、その背景を論じた文章である。

 内容を要約する。

著者プロフィール

色平哲郎(JA長野厚生連・佐久総合病院 地域医療部 地域ケア科医長)●いろひら てつろう氏。東大理科1類を中退し世界を放浪後、京大医学部入学。1998年から2008年まで南相木村国保直営診療所長。08年から現職。

連載の紹介

色平哲郎の「医のふるさと」
今の医療はどこかおかしい。そもそも医療とは何か? 医者とは何? 世界を放浪後、故若月俊一氏に憧れ佐久総合病院の門を叩き、地域医療を実践する異色の医者が、信州の奥山から「医の原点」を問いかけます。

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