2008年4月1日からメタボリックシンドローム(以下、メタボ症候群)に焦点を当てた「特定健診・特定保健指導」という新しい健診制度がスタートする。「医療費適正化計画」の一環として、医療費の2兆円削減をうたう新事業だ。
対象は40~74歳の国民5600万人。これほどの規模の事業にもかかわらず、その具体像は本来の受益者である国民はもちろん、実働部隊となる医療関係者にも十分に伝わっていない。メタボ症候群そのものへの疑問、健診・指導の実効性に対する不信、人材不足などによる実施体制の不備など、不安・不満も積み残したままである。
そこで、この企画では、メタボ健診の意義について様々な立場の医師の考えを紹介する。医師として、メタボ健診にどう向き合えばいいのか考えるときに、参考にしてほしい。
◇◆◇その1 メタボ健診を知る◇◆◇