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冠動脈疾患患者にはうつのケアが大切 AHAが提言

2008/10/03

 あらゆる臨床の現場で、「うつ」の評価が必要となっている。米国心臓学会AHA)も、冠動脈疾患患者に罹患率が高い「うつ」の評価と管理に関してサイエンティフィック・ステートメントを出した。

Depression and Coronary Heart Disease.
Recommendations for Screening, Referral, and Treatment

Circulation, 09/30/08(PDF

 American Heart Associationのステートメントとして、うつに関するスクリーニングを早期に、定期的に行うべきだという提言。

 スクリーニングには、Patient Health Questionnaire(PHQ-9)の「Depression Screening Scales」(→日本語化の試み:PDFファイル)を使用することを勧めている。

 まずは2項目からなるPHQ-2を使用し、直近2週間にいずれかの症状でもあれば、PHQ-9の9項目でで検査を勧める。

【PHQ-2】直近の2週間において、以下の問題で何回悩まされたか?
(1)何事にも興味がわかない or なにをやっても楽しくない
(2)気分的に落ち込んでいる or うつ or 希望がない

著者プロフィール

牧瀬洋一(牧瀬内科クリニック院長)●まきせ よういち氏。1984年鹿児島大卒後、同大第一内科入局。大隅鹿屋病院などを経て、95年牧瀬内科クリニック(鹿児島県大崎町)開業。98年に有床診化(19床)。

連載の紹介

牧瀬洋一の「内科開業医のお勉強日記」
内科開業医として、呼吸器を中心に地域の患者を幅広く診察している牧瀬氏。JAMA、Lancet、NEJM、BMJをはじめ、主要論文誌をインターネットで読むのが日課。興味を引かれた論文を、牧瀬氏が紹介します。

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