10月22日に開催された中央社会保険医療協議会の総会は、ある新任委員のデビューの場となった。小林剛氏(64歳)。社会保険庁から政府管掌健康保険(政管健保)部門を切り離し、民間の組織として新たにスタートした全国健康保険協会のトップだ。小林氏自身も、大手都市銀行の役員などを務めた民間出身者である。
10月1日に誕生した全国健康保険協会は、日本最大の医療保険の保険者だ。同協会管掌健康保険(愛称:協会けんぽ)の加入者数は3630万人あまり(2007年度末)。各都道府県に支部を持ち、財政面では都道府県が単位となる。健康保険組合のように解散することは認められず、サラリーマンを対象とした医療保険の最後の受け皿となる。
病院や診療所で、協会健保に診療報酬の支払いを請求しないところはほとんどないだろう。それだけに、民間になって医療機関にどのような影響が及ぶか、気になるところだ。
保険証が変わり、指定・監査の窓口も移管
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