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日本の医師数算定法は60年間も放置

2008/10/30

 医師不足のために病院や診療科が閉鎖されたり、整理統合に追い込まれる実態が続出し、全国で大問題になっています。しかし一方で、「医師が増えても、病院勤務医のポストが増えなければ医師が余ってしまう」と懸念して、医師増員に反対される方もまだ少なくありません。

 確かに「医師不足」とは言っても、卒後臨床研修の希望者が殺到するような人気病院では、研修終了後にそのまま常勤医師となれるほどポストが空いているわけではありません。ですから、現在研修中の若手医師や医学生から見れば、医師増員で自分の将来が心配になってしまうのも無理はないかもしれません。

 そこで今回は、果たして日本の病院の標準医師数(≒ポスト)が適正なのかどうか、早急に増やす必要があるのかどうかについて検証してみたいと思います。

著者プロフィール

本田宏(済生会栗橋病院院長補佐)●ほんだ ひろし氏。1979年弘前大卒後、同大学第1外科。東京女子医大腎臓病総合医療センター外科を経て、89年済生会栗橋病院(埼玉県)外科部長、01年同院副院長。11年7月より現職。

連載の紹介

本田宏の「勤務医よ、闘え!」
深刻化する医師不足、疲弊する勤務医、増大する医療ニーズ—。医療の現場をよく知らない人々が医療政策を決めていいのか?医療再建のため、最前線の勤務医自らが考え、声を上げていく上での情報共有の場を作ります。

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