以前、このブログで、『なぜ、かくも卑屈にならなければならないのか』(へるす出版)という、現役医師が執筆した書籍を紹介しましたが(こちら)、実は筆者の野笛氏は、あの時に既に故人となられていました。
その方の闘病記『できれば晴れた日に 自らの癌と闘った医師とそれを支えた主治医たちの思い』(へるす出版)が、「野笛涼」というペンネームではなく、「板橋繁」という実名で出版されました。
本書の背中の帯には、こう書かれています。
本書は、単なる「40代半ばの働き盛りの医師が、三人の息子と妻を遺し逝った、壮絶な癌闘病記」ではない。再発後、板橋医師は自らの日記を振り返り、思いや感想を書き加えた。板橋医師の没後、支えつづけた医師たちが、闘病記を読み解き、思いや苦悩を追記した。…運命の幸不幸の解釈も拒絶して動じない、一筋の硬質な軌跡を目の当たりにして、私はまたも語るべき言葉を失う…。自らの癌と闘う医師、それを支えた医師たち。心の深奥に触れる言葉の数々が綴られている。