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「命よりも仕事が大事」な日本人―入院当日に退院した患者

2009/07/15
津久井宏行

 先日、ある患者さんと遭遇した。弁膜症で手術が必要となり入院してきた患者さんで、心房細動と特発性血小板減少性紫斑病(ITP)も合併しており、血栓塞栓症のリスクの高い患者さんだった。以前に出張先で下肢の急性動脈閉塞となり、血管内治療を受けた既往もある。術前検査では、CTで左房内血栓が確認されており、またいつ血栓塞栓症を起こしてもおかしくない状態であった。

著者プロフィール

津久井宏行(東京女子医大心臓血管外科准講師)●つくい ひろゆき氏。1995年新潟大卒。2003年渡米。06年ピッツバーグ大学メディカルセンターAdvanced Adult Cardiac Surgery Fellow。2009年より東京女子医大。

連載の紹介

津久井宏行の「アメリカ視点、日本マインド」
米国で6年間心臓外科医として働いた津久井氏。「米国の優れた点を取り入れ、日本の長所をもっと伸ばせば、日本の医療は絶対に良くなる」との信念の下、両国での臨床経験に基づいた現場発の医療改革案を発信します。

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