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広がる遺伝子診断と患者の権利

2009/08/28

 本年5月15日、ドイツで「遺伝子診断法」が制定されました。この法律の内容は次の通りです。まず、立法目的は、遺伝子特性に基づく不利益の防止とされ(第1条)、自己の遺伝子を知る権利と知らされない権利を定めています。医療目的での遺伝子検査の実施は医師にのみ許され(第7条)、当事者の書面による明示的な同意がある場合にのみ行うことができますが、いつでも撤回できます(第8条)。

著者プロフィール

竹中郁夫(もなみ法律事務所)●たけなか いくお氏。医師と弁護士双方の視点から、医療訴訟に取り組む。京大法学部、信州大医学部を卒業。1986年に診療所を開設後、97年に札幌市でもなみ法律事務所を開設。

連載の紹介

竹中郁夫の「時流を読む」
医療のリスクマネジメントを考えるには、医療制度などの変化に加え、その背景にある時代の流れを読むことも重要。医師であり弁護士の竹中氏が、医療問題に関する双方向的な意見交換の場としてブログをつづります。

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