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『医療とIT』は2012年4月1日より『デジタルヘルスOnline』に全面移行しました

NEC、HC事業を体系化して新サービスを3種発売

2009/11/02
井関清経

 NECは2009年10月27日、これまでグループ内で展開していたヘルスケア関連事業への取組みを強化するため、企業、自治体、医療機関、個人を対象に提供してきたヘルスケアソリューションを体系化し、新たに3つのサービスを同日から発売すると発表した。

 新サービスは、企業向け健康管理支援システムをクラウド指向サービスプラットフォームのSaaS型で提供する「elegent-HC」、プライバシーを保護しながら健康情報の高度な統計分析・活用を支援する「ヘルスケア情報匿名化サービス」、ヘルスケア関連システムの安全性を維持する「セキュリティ・メンテナンスサービス」の3つ。

 SaaS型健康管理支援サービス「elegent-HC」は、各種コストや運用負担を軽減しながら健康維持増進支援を進めたいという企業や団体のニーズに対応するため、従来からSI型で提供している健康管理支援システム「ADMETY-HR」に加え、「elegent-HC」の名称でSaaS型で提供するもの。基本機能は、従業員がWeb画面から直接、健康診断の受診日の登録・変更や問診への回答を入力できる「定期健診準備機能」、異常値の判定や再診対象者の抽出を自動的に行う「判定機能」、健診結果や再診の通知を従業員に行う「健診結果通知機能」、医療スタッフによる従業員全体の傾向把握や官庁への提出資料作成を支援する「統計・報告書作成機能」など。価格は月額50万円から(税別:基本機能のみの価格で、導入・教育、オプション機能、回線費用などは別途)。サービスは、2010年4月から提供を開始する。

 「ヘルスケア情報匿名化サービス」は、健診データや臨床研究データなどに関連する情報に含まれる個人情報を匿名化する受託サービス。医療機関や保険者から委託された対象データを両者で合意した手順に基づいてデータを授受し、NECが独自の匿名化技術を用いて安全性が保証されたな環境で個人情報を匿名化する。個人の特定を防止しながら、同一個人のデータを経時的に把握することが可能となり、健康状態の追跡や維持向上の施策を立案するなど健康情報活用の実現を支援するという。価格は300万円から(税別:サービス対象は1000件以上のデータ)。2009年11月からサービスを開始した。

 「セキュリティ・メンテナンスサービス」は、Webシステム/プラットフォームへの攻撃手法や脆弱性に対応し、ヘルスケアや公共・医療分野のサービス・SI事業を強化することを目的に2009年1月に設立した「セキュリティ技術センター」が、セキュリティ面で最新の対策が求められるヘルスケアシステムの安全性を維持するために提供するメンテナンスサービス。Webシステムのデータベースに格納されている個人健康情報の搾取を狙った攻撃や新たに報告された攻撃など、Webアプリケーション特有の脆弱性について診断を行い、解決方法を提示する「Webアプリケーション脆弱性診断」と、個人の健康情報を格納するサーバへの攻撃を未然に防ぐため、OSのセキュリティパッチ適用状況、初期設定アカウント/パスワード使用状況、不要サービス起動状況など、サーバやネットワーク機器等の脆弱性について診断を行い、解決方法を提示する「プラットフォーム脆弱性診断」で構成する。「Webアプリケーション脆弱性診断」の価格は100万円から、「プラットフォーム脆弱性診断」の価格は30万円から(ともに税別:価格は対象システムの規模により異なる)。ともに、サービス開始は2010年4月の予定している。(井関 清経)

【関連サイト】
NECヘルスケアソリューションのWebサイト

NECのヘルスケアソリューション体系

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