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全国に誇りたい沖縄の離島医療体制
藤原 昌平(波照間診療所)

2009/11/25

 前回は島に医師が一人、という診療所医師の苦労について書いたが、今回は逆に、離島診療の外部のサポート体制がいかにしっかりしているかをまとめてみたい。

 島にいる医師は確かに一人である。しかし沖縄県には診療所医師にそう感じさせない素晴らしいサポートシステムがある。愛知県出身の私は、「ナイチャー(本土出身者のこと。沖縄出身者を意味するウチナンチュに対応してやや蔑視(べっし)的に使われることがある)」と呼ばれることも多く、時に沖縄県人気質自体に違和感を感じることもある。だが、そんな私にとってさえ、沖縄県の離島医療システムは全国に誇れる素晴らしいものではないかと感じられる。

連載の紹介

離島医師たちのゆいまーる日記
沖縄県の離島診療所で働く、出身県も経験年数もさまざまな10人の医師が、診療だけにとどまらない日々の生活をつづります。「ゆいまーる」とは沖縄方言で相互扶助の意味。「ゆいまーるプロジェクト」は沖縄県の離島で働く医師たちが集う組織です。現在の執筆者は。「こちら
「ゆいまーる日記」が電子書籍になりました

 2009年から3年間、沖縄の離島で働く若い先生方に持ち回りで執筆していただいた「離島医師たちのゆいまーる日記」。連載のうち、選りすぐりの60本を再編集の上、電子書籍にまとめました。離島で1人で働く医師にはどのような役割が求められるのか、休みは取れるのか、家族はどうなるのか、島の人たちとの関係はどうなのか――。現場の話がぎゅっとつまった書籍となっています。

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