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「事業仕分けと御用学者」

2009/11/30

 前々回の「医師がワーキングプアになった理由」には、多くのコメントをお寄せいただきました。中でも特に私が気になったのは、「医学部学生」さんの、以下のご意見です。

 現在ポリクリを行なっている医学部の学生です。某旧帝医に通っていますが、1.5倍の医学部定員増には賛成どころか、反対の教授が多いです。国内でも有名な某外科教授は「確かに外科医は不足しているが、今の全国の医学部定員8000人の状態でも医師数は着実に増えている。今やるべきことは、病院の集約化と医療費の増額であって、医学部の定員を増やすなんて、医療の質が下がるだけで、とんでもない」とよく言われています。(中略)私自身も本田先生の医学部定員の1.5倍増は、根拠が無く、増員の前に先にやるべき事を放棄しているようにしか思えないです。大学の教育の影響でこのような考えを持つ学生が大多数であることも心に留めておいてください。(2009/11/16 21:36)

著者プロフィール

本田宏(済生会栗橋病院院長補佐)●ほんだ ひろし氏。1979年弘前大卒後、同大学第1外科。東京女子医大腎臓病総合医療センター外科を経て、89年済生会栗橋病院(埼玉県)外科部長、01年同院副院長。11年7月より現職。

連載の紹介

本田宏の「勤務医よ、闘え!」
深刻化する医師不足、疲弊する勤務医、増大する医療ニーズ—。医療の現場をよく知らない人々が医療政策を決めていいのか?医療再建のため、最前線の勤務医自らが考え、声を上げていく上での情報共有の場を作ります。

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