日本で感染症診療や一般内科診療をする上で避けて通られないのが、B型肝炎ウイルス(Hepatitis B virus: HBV)とC型肝炎ウイルス(Hepatitis C virus: HCV)に関する診療です。筆者が知る限り、米国、英国、台湾、インドなどにおいて、肝炎診療は主に肝臓内科医がマネージしており、これは日本でも同様です。しかし、肝炎が高リスクで発生している東アジアで診療する内科医にとって、HBVの知識を欠かすことはできません。
そこで今回は、2009年9月にAASLD(American Association for the Study of Liver Diseases)でupdateされた、慢性B型肝炎(HBVの持続感染による慢性の壊死炎症性の肝疾患。HBeAg陽性とHBeAg陰性のグループに分かれる)のガイドラインを紹介します。かなり専門的な知識が必要になりますので、今回この記事で扱わない「抗ウイルス薬の併用療法」などに興味がある方は、直接ガイドラインをお読みください。また大半の推奨のエビデンスレベルはgrade IIIですので、それ以外のgradeのみ文中で表記しています。
「KANSEN JOURNAL」ダイジェスト
第5回 米国におけるB型肝炎ウイルス感染の治療指針(1)HBVスクリーニングを考慮すべき人とは?大路 剛(神戸大学大学院感染症治療学分野)
2010/02/08
新規に会員登録する
会員登録すると、記事全文がお読みいただけるようになるほか、ポイントプログラムにもご参加いただけます。
著者プロフィール
IDATEN(日本感染症教育研究会)●米国で感染症科フェローシップを修了した医師、国内の感染症専門医らを中心とした有志団体。感染症の実地診療が行える医師の育成・支援、セミナーの開催などを中心に活動する。
連載の紹介
「KANSEN JOURNAL」ダイジェスト
日本の感染症診療の教育や発展を考える有志団体「IDATEN」。その公式メールマガジン「KANSEN JOURNAL」を、非専門医向けにダイジェスト化。最新文献や、診療の基礎に関するレビュー、case studyなどを紹介します。
この連載のバックナンバー
2011/09/14
2011/01/24
2010/04/30
2010/04/28
2010/04/27