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なぜあの疾患が急増?「レセプト病名」の不思議

2010/03/04

 最近は、街や電車内で見かけるマスク姿の人も特別ではなくなってきた感があります。健康保険組合のレセプトから患者数の多い疾患ランクを見ても、急性気管支炎や急性上気道炎、急性副鼻腔炎などがトップを占めていますし、新型インフルエンザも社会問題化しましたので、今やマスクは必需品になっているのかもしれません。

 さて、以前は「マスク=風邪」というイメージでしたが、最近では、風邪以外での使用も珍しくありません。風邪は非常にポピュラーな疾患ですが、それ以外の疾患の“流行り廃り(はやりすたり)”はどうなっているのでしょうか?マスク姿を目にしながら、ふと、そんな疑問が頭に浮かび、いつものように健保組合のレセプトデータベースを使って分析してみました。

 分析した期間は2009年1~6月の半年間。風邪を除外するために、急性気管支炎、急性上気道炎、急性副鼻腔炎、急性咽頭喉頭炎、急性咽頭炎、急性鼻咽頭炎、かぜは除きました。

「うつ病」は20歳代から上位20疾患にランクイン
 下の表1は、実患者数の多かった「レセプト病名」の年齢別ランキングです。

著者プロフィール

木村真也(株式会社日本医療データセンター社長)●きむらしんや氏。1981年京都産業大学卒。大手外資系製薬会社マーケティング部長、CROバイスプレジデントなどを経て、2002年に日本医療データセンターを設立。

連載の紹介

レセプトを読み解く
日本医療データセンター(JMDC)では、複数の大手健康保険組合からのレセプトや健診データを基に、様々な分析を行ってます。1000万件を超える膨大なデータから、同社社長の木村氏が、医療の「今」を探ります。

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