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【第1回】
20年ぶりにRAの診断基準が変わったって本当ですか?

2010/03/01
岸本暢将、田巻弘道、岡田正人(聖路加国際病院アレルギー膠原病科〔成人、小児〕)

はじめに
 昨今、リウマチ膠原病・アレルギー領域は、生物学的製剤を含めた新しい治療法の開発が盛んに行われ、目まぐるしく変化しています。それによって、患者さんの予後が良くなった疾患も見られます。とはいえ、未だにリウマチや膠原病の原因は分かっていません。同じ疾患でも1人として症候が全く同一であることはない、といったことがこの疾患の診療を難しくしているのも事実で、日常臨床では敬遠される先生が多いのが現状だと思います。

 この連載では、海外の情報、最新の話題を交えながら、リウマチ・膠原病やアレルギー疾患の診断法、治療法を分かりやすくお伝えできればと思っております。日常よく遭遇する研修医の疑問に指導医が答えていく形で、プライマリケアで必要な情報をお伝えしていきます。

■20年ぶりに関節リウマチの診断基準が変わったって本当ですか?

研修医 今、外来で関節リウマチ(Rheumatoid arthritis: RA)を疑っている患者さんがいるのですが、国家試験の時に勉強したRAの分類基準(表1)をみると、私の患者さんは朝のこわばりは30分程度で、リウマトイド因子やレントゲンも異常ないので、2~4の3項目しか満たしません。抗リウマチ薬を始めていいものなのか迷っています。どうしたらいいでしょうか?

著者プロフィール

本連載は、聖路加国際病院アレルギー膠原病科の岸本暢将(きしもと みつまさ)氏、田巻弘道(たまき ひろみち)氏、岡田正人(おかだ まさと)氏らが中心となり執筆します。

連載の紹介

【臨床講座】非専門医のためのリウマチ・アレルギー診療Update
リウマチ膠原病・アレルギー領域は、新しい治療法の開発が盛んで、診断基準も見直されるなど、目まぐるしく変化しています。この領域の診断法、治療法を、最新の話題を交えながら分かりやすくお伝えします。

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