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薬のベストカップルはどれだ?

2010/02/04

 昨年末に風邪を引いて診療所にかかったところ、薬を3種類処方されました。同じころに会社の同僚が風邪で異なる診療所を受診したのですが、その処方内容は私のとは異なっていました。症状の違い、アレルギーの有無、医師の選択などにより、当然このような違いはあるものです。

 また、薬は1種類だけではなく、何種類か同時に処方されるのが一般的です。では、どの薬とどの薬が最もよく組み合わされるのでしょうか?選択肢は多いですから、様々なカップリングがあるはずです。

 そこで今回は、同時に処方される薬剤の組み合わせパターンを頻度順にランキングしてみました。いつもの通り、健保組合のレセプトですので、0~65歳の集団になります。

 具体的には、調剤のレセプトを用いて、処方元医療機関が同一で、かつ処方日が同じであることを条件に、薬剤単位で組み合わせを調べました。例えば、薬剤がA剤・B剤の2種類の場合、組み合わせは当然「A剤・B剤」のみとなります。また、3種類以上が同時処方されている場合は、すべての組み合わせをカウントします。例えば、A剤・B剤・C剤の3種類が同時処方されているのであれば、その組み合わせは「A・B剤」「A・C剤」「B・C剤」の3パターンになります。

 調査対象としたのは、約33万人の母集団の2008年度(1年間)の受診データです。約5万5000施設の医療機関が処方した薬剤の組み合わせを、上記のルールですべて調査し、ランキングにしました。組み合わせのパターンはそれこそ膨大な数になりました。今回は紙面の都合もありますので、上位だけを紹介します。

著者プロフィール

木村真也(株式会社日本医療データセンター社長)●きむらしんや氏。1981年京都産業大学卒。大手外資系製薬会社マーケティング部長、CROバイスプレジデントなどを経て、2002年に日本医療データセンターを設立。

連載の紹介

レセプトを読み解く
日本医療データセンター(JMDC)では、複数の大手健康保険組合からのレセプトや健診データを基に、様々な分析を行ってます。1000万件を超える膨大なデータから、同社社長の木村氏が、医療の「今」を探ります。

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