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特集●キーパーソンに聞く日本のワクチン行政 Vol.2
「『日本版ACIP』や『ワクチン局』の創設を」
予防接種推進専門協議会委員長・神谷齊氏

――2010年4月に、ワクチンにかかわる複数の学会から成る予防接種推進専門協議会が立ち上がりました。その狙いは何でしょうか。

神谷 これまで日本において、ワクチン施策を立案する主体は明確化されておらず、“ワクチンビジョン”も存在しませんでした。ワクチンにかかわる厚生労働省の部局は複数にまたがっており、疫学や検定は国立感染症研究所、ワクチンの審査・承認は医薬品医療機器総合機構が担当しています。さらに、ワクチンについて総合的に議論する組織も存在しません。ワクチンに関しては学会も、提言や意見書を厚生労働大臣に提出してきましたが、実現しないとそれ以上積極的に働きかけを行ってきませんでした。

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