医療提供における効率を医療機関の経営の生産性という視点から見てみよう。
日本では、従来から、製造業の高い生産性に比べて、サービス業の生産性の低さが問題視されてきた。この点が日本の競争力を脆弱化させているとの指摘もある。こうした面から見た日本の医療の生産性はどのようなレベルにあるのだろうか。
現実に日本の医療現場でも、個々の施設での過剰投資など、非効率な投資が常態化している。
例えば、中小規模の病院が、大病院と同レベルの機能を備えようと、CTスキャンやMRIなどの高度医療機器を費用対効果に基づくコスト管理をせずに購入しているケースが散見される。
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著者プロフィール
ルードヴィヒ・カンツラ(マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク・ジャパン)●オックスフォード大学にて経済学修士・博士号取得。1995年より日本在住。2001年マッキンゼー入社。アジア諸国(主に日本)でのヘルスケア分野を主に担当。
連載の紹介
医療制度改革のヒントを探る
マッキンゼーが、日本国内の医療制度について2008年末に独自にまとめたレポート「医療制度改革の視点」の内容を順次紹介していきます。ぜひ一緒に考えてみてください。本連載の意義と目的については、こちらをご覧ください。
この連載のバックナンバー
2011/04/21
2011/03/15
2011/02/01
2010/11/16
2010/10/05