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文科省の「医学部定員の在り方検討会」で意見を発表します

2011/01/26

 年末年始はしばらくブログの更新ができず失礼しました。その第一の理由は、重症の患者さんを抱えていて余裕がなく、さらに不覚にも感冒に罹患して体調を崩したため。そして第二の理由は、1月28日(金)開催の文部科学省の検討会で発表するための資料作りに時間を費やしていたためです。

 検討会の名称は、「今後の医学部入学定員の在り方等に関する検討会」(第2回)。昨年の暮れも押し迫った12月27日付けで、文科省高等教育局医学教育課から私に「同検討会で意見を発表してほしい」という依頼が届いたのです。

 実は昨年は、長年繰り返し日本の医師不足を訴えてきた私にとって、大変ショックな出来事がありました。それは、皆さんもご記憶にあると思いますが、厚生労働省が戦後初めて本格的に行ったとされる「病院等における必要医師数実態調査」(2010年6月1日調査、同9月29日発表)です。

 この調査で、現在医療機関に従事している医師の数(=現員医師数。初期研修医は除く)は16万7063人とされ、必要医師数(必要求人医師数〔調査時点で求人しているにもかかわらず充足されていない医師数〕+必要非求人医師数〔求人していないが医療機関が必要と考えている医師数〕)は、たったの2万4033人と発表されたからです。必要医師数と現員医師数を合わせた数字は、現員医師数の1.14倍にしかなりません(詳細は厚労省ホームページに掲載)。

著者プロフィール

本田宏(済生会栗橋病院院長補佐)●ほんだ ひろし氏。1979年弘前大卒後、同大学第1外科。東京女子医大腎臓病総合医療センター外科を経て、89年済生会栗橋病院(埼玉県)外科部長、01年同院副院長。11年7月より現職。

連載の紹介

本田宏の「勤務医よ、闘え!」
深刻化する医師不足、疲弊する勤務医、増大する医療ニーズ—。医療の現場をよく知らない人々が医療政策を決めていいのか?医療再建のため、最前線の勤務医自らが考え、声を上げていく上での情報共有の場を作ります。

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