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これはすごい!『デフレの正体』と経済再生の処方せん

2011/03/10

 医療崩壊が止まらず、再生に向けたグランドデザインが描けないのは、日本医療の実態が正しく国民に認識されていないため。そう考えて医師不足や低医療費などの問題について10年近く情報発信してきました。

 しかし、問題の深層が明らかになっていないのは医療だけではありません。「デフレ」などの経済問題についても同様の構図があることを、ある1冊の本が教えてくれました。

 その本とは、『デフレの正体―経済は「人口の波」で動く』(角川書店)です。著者の藻谷浩介氏は、日本政策投資銀行地域企画部地域振興グループ参事役で、2000年頃から地域振興の各分野で精力的に研究・著作・講演活動を行っている方です。

 本書の前書きは、こんな一文で始まります。

 「これは読んだ方がいい」と、誰にでも薦められる本は、そうそうはありません。ましてや自分が書いた本についてそのように話すのはいかにも気恥ずかしいものです。でも今回は心からお薦めします。これは「読んだ方がいい」本だと思います。極めて当たり前な、誰が読んでも客観的とわかるような事実を並べていますが、類書にない、オンリーワンの内容です。

著者プロフィール

本田宏(済生会栗橋病院院長補佐)●ほんだ ひろし氏。1979年弘前大卒後、同大学第1外科。東京女子医大腎臓病総合医療センター外科を経て、89年済生会栗橋病院(埼玉県)外科部長、01年同院副院長。11年7月より現職。

連載の紹介

本田宏の「勤務医よ、闘え!」
深刻化する医師不足、疲弊する勤務医、増大する医療ニーズ—。医療の現場をよく知らない人々が医療政策を決めていいのか?医療再建のため、最前線の勤務医自らが考え、声を上げていく上での情報共有の場を作ります。

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