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特集●地震の被災者と医療関係者が知っておくべきこと Vol.5
計画停電の地域における人が生活のために知っておきたい4つのこと

2011/03/15

 アメリカ疾病予防管理センター (CDC)が、2004年のインド洋津波の復旧経験などを受けて作業をどのように安全に進めていくべきかをまとめたリポートなどを基に、北里大学医学部衛生学公衆衛生学講師の和田耕治氏らが地震や津波が起こった際の対処方法を自身のWebサイトに掲載している。日経メディカル オンラインでは、同氏の許可の下、同サイトを編集、転載させていただいた。


 この項目は米国CDCのサイトを参考にしました。

1.食品の安全
 停電が2時間以内であれば冷蔵庫のものは大丈夫でしょう。停電の間は冷蔵庫、冷凍庫を閉めてなるべく長く冷たい状態にしましょう。2時間以上停電が続くなら次のことをしましょう。
 1)冷凍庫:半分入っているのであれば24時間は大丈夫でしょう。たくさん入っているなら48時間大丈夫でしょう。冷凍庫を空けるのは可能な限り避けましょう。
 2)冷蔵庫:ミルク、肉、魚、卵などは氷などの近くにおきましょう。

2.水の安全
 停電によって、水道も止まります。(CDCのサイト)には停電後の水道は使用しない方がいいと書かれていますが、米国はもともと水道水を飲みません。日本では水道局などの情報を待てばよいでしょう。ただ、こういうことも考慮しないといけないということです。

3.一酸化炭素中毒に注意
 今回の地震でも、かつてからも発電機による一酸化炭素中毒発生しております。発電機は室内や空気の取り入れ口に置いてはいけません。
 また、発電機以外にもキャンプストーブ、石炭などを用いるのは家、地下、車庫、外でも空気の取り入れ口には置かないようにしましょう。家庭にできれば1つ、一酸化炭素検知器を置きましょう(日本でも市販されているようです。年に2回電池の確認もしましょうとのこと)。一酸化炭素は、色もなく、においもなく、しかも重篤な障害を起こします。
 詳細はメルクマニュアルを参照してください。

4.準備をしましょう
 これからでも被災に対する準備をしましょう。水や食事の確保、懐中電灯、電池、ファーストエイドキットなど。できればろうそくやガスなどは、火災の危険もあるので避けましょう。

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