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厚労省が、被災した研修医、病院に対する救済措置
被災前の評価などで、研修医の修了認定を可能に

 厚生労働省は3月22日、東日本大震災で被災し、医師臨床研修の継続が困難になった病院や研修医に対する諸情報をQ&Aとしてまとめ、各臨床研修病院長宛、各医大医学部病院長宛に通知した。研修医の研修期間や修了認定、現在1年次の研修医の受け入れに関する緩和措置などが盛り込まれている。

 主な内容は以下の通り。

(1)2011年3月現在で2年次の研修医において、被災により実施できなくなった研修期間は、研修実施期間の評価における「休止期間」として扱う(「中断」とはならない)。

(2)被災により研修修了時の評価ができない場合、被災前の研修期間中の評価や指導医の判断などで修了と評価できる場合は、修了認定としてよい。

(3)募集定員に空きがなくとも、適切な指導体制が確保されていれば、被災した病院で研修中の2011年3月現在の1年次の研修医を別の病院が受け入れてもよい。

(4)募集定員に空きがなくとも、適切な指導体制が確保されていれば、被災した病院で2012年4月から研修開始予定だった研修医を別の病院が受け入れてもよい。

 このほか、被災を理由に内定を取り消された、もしくは内定を辞退した2011年4月研修開始の予定者に対しては、新しい研修先を探すために、内定していた病院や出身大学に相談するか、各病院の2次募集などの情報を参照するように求めている。また、地方厚生局には、被災病院に内定していた研修予定者の受け入れを希望している病院のリストがあり、希望者には配布するとしている。

 通知の内容はhttp://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000015rl0-img/2r98520000015yif.pdfで閲覧できる。
 

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