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 1カ月の時間外労働時間が「過労死ライン」の80時間を超えた医師がいた病院は20.4%、100時間を超えた医師がいた病院は12.4%に上る――。10月30日に閣議決定された2018年版の「過労死等防止対策白書」から、そんな実態が明らかになった。

 「過労死等防止対策白書」は、過労死等防止対策推進法に基づき、国会に報告を行う法定白書のこと。今回の白書では、重点業種の1つとして医師の勤務実態を調査したアンケート結果が報告されている。

 アンケートの対象は、全国の4000病院(有効回答1078件)で、調査対象病院に勤務する医師は2万255人(有効回答3697件)。回答した病院の許可病床数は「200~299床」(21.1%)が最も多く、次いで「100~199 床」(18.8%)が多かった。性別は、男性が 80.1%、女性が 19.0% 。年齢は40 歳代が28.0%、50 歳代が23.4%、30 歳代が21.6%。

 医師調査結果(n=3697)によると、調査票を受け取った勤務先病院(本病院)での平均的な1週間の勤務時間(通常期)は、「40時間以上50時間未満」が34.1%と最も多く、「50時間以上60時間未満」(20.5%)、「60時間以上80時間未満」(16・8%)、「30時間以上40時間未満」(14.2%)、「80時間以上」(2.5%)と続き、平均 48.0時間だった(図1)。

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